第10章 My answer

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ただあたしに聴こえたのは自分の心臓の鼓動だけ。 ずぶ濡れの沖田はいつもより大人っぽくて 滴る水が妙に似合ってて…。 あたしはしばらく見とれてしまった。 「なんでこんなとこで突っ立ってるの…?」 「…お前が絶対戻って来るって聞いたから待ってたんだよ…」 「かっ…傘くらいさして待ってればよかったじゃん!」 「う…うるせぇな…。別に決して雨に気がつかなかったわけじゃねぇ!」 「……気づかなかったんだぁ。もうそれ多分手遅れだよ。……頭が」 「あ"!?」 そんな他愛もない会話ができることが幸せだと不意に感じた。 幕府側だからとか…政府の犬だからあたしは新撰組にいるんじゃない。 …みんなとただ一緒に笑っていたいからだ。 少しでもみんなの力になれれば…あたしは嬉しいな!
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