第11章 ザ ラブコメ!

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山崎さんの恋愛話はもちろん気になったんだけど、あたしは視界の端に映った沖田に視線が移った。 「ゴホッ!ゴホッ!!」 「!」 沖田は苦しそうに咳をしながら稽古場を出ていったのだ。 「? 里紅どうかした?」 「あ…あたしちょっと水飲んでくるね!」 「うん」 あたしはこっそり沖田のあとを追いかけた。 …この時あたしの頭に浮かんだのはただひとつ。 …沖田総司は若くして病死した。病名は…肺結核…。 あたし病気とか詳しくないけど、結核って多分咳がでるやつだと思う…。 現代じゃ治るけど、昔は治らない病だったっていうし…。 沖田は井戸の所に手をついて咳き込んでいた。 「ハァ……」 「沖田!」 「!? なんだお前か…」 あたしは沖田に駆け寄り手を掴んだ。 沖田は心底驚いたようにあたしを見る。 「医者のとこ行こ!!」 「は…?」 「だから!! 病院だよ病院!」 あたしはじれったくてとにかく声をあげた。 悪いことは言わないから行こう!! 「咳出るんでしょ!? それ多分恐ろしい病気の症状に違いないよ!!」
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