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<下ごしらえ>
「じゃあ野菜切って里紅ちゃん」
「お…おっけ!」
あたしは緊張しながらが包丁を握った。
ほうれん草など怖くない!!
ただの草だ草だ!!
雑草同然の葉っぱに怯むことはないっ!!
あたしは包丁を振りかざし、おもいっきりふり下ろした。
見事にほうれん草真っ二つ!!
よっしゃ!!
「ちょ、危ない危ない! そんな上から振りかざしちゃダメ!」
「え…でも本気でいかなきゃ申し訳ないかなって…ほうれん草に」
「いや意味分かんないから! これ真剣の斬り合いじゃないんだからね!?」
<煮込みましょう>
グツグツと唸る鍋を眺めながらあたしはお玉を使ってグルグル混ぜる。
あ、味つけしなきゃ味つけ!!
えーと…お粥だから塩はいるよね!
…ちなみに今山崎さんはこの場にいません。
何か取りに台所から出ていきました。
…味つけくらいあたしがしてもいいよね!!
「はっ…!!」
味つけするのはいいけど……どれが塩か分からない!!
なんか白い粒が小分けにしてたくさん置いてあるぞ…。
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