第11章 ザ ラブコメ!

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「…何か用か里紅」 「ふぃっ!?」 突然沖田の声が聞こえてあたしは肩をビクつかせた。 そろ~っと襖を開けてみると沖田は上半身だけ起こしていた。 …起きてた。 「…なんであたしって分かったの?」 「弱者の気配がした」 「弱者…!? か弱くて可憐な女の子の間違いじゃない?」 「いや。間抜けで腑抜けの気配だった」 「つけ加えないでよ!!」 もう…!! 風邪ひいて熱ある人間とは思えないくらい元気じゃん!! でも…ぷんすかしながらも少しだけ安心してたり。 「…その様子じゃ熱なさそうだね」 「そうでもねぇよ…昼間より体が重いし頭痛もする」 「嘘!?」 悪化してるの!? 「大丈夫? 薬は?」 「のんだよ…不味い漢方薬」 「じゃあ寝なきゃ!!」 「…頭痛でなかなか寝つけねぇ」 え…どうしよう…。 あたしに何ができる…? 「…まぁ一晩ぐっすり眠れば良くなるだろ。俺は平気だから」 「…」 沖田はあたしが心配しているのを察したのかそんな言葉をかけた。 あぁ…あの日あたしもびしょ濡れになったのに なんで沖田が風邪引いちゃったんだろ。
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