第11章 ザ ラブコメ!

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馬鹿は風邪引かないって言うのに。 ………ん? もしかしてあたしは馬鹿なのか? …いやいやいや。 これでも偏差値55以上の女子高生ですからあたし!! 「…で、お前俺の部屋の前で何してたんだ? まさかいたずら…?」 「違うよ!!」 あたしは沖田に言われてなかば忘れていたお粥のことを思い出して反論した。 「あの……お粥を持ってきて…」 「ふーん…」 「食欲なかったら食べなくていいから! とりあえずこの辺に置いとくね!」 「今食う。よこせよ」 沖田はいつもと変わらぬ平然とした表情でそう言った。 あたしは戸惑ったがお粥を沖田の前に差し出す。 …あたしが作ったということは黙っていよう。 絶対ケチつけられる…。 「…誰が作ったんだ?」 「えっ…!? それ気にする?」 「あぁ……野菜の切り方がかなり斬新だから」 「……」 沖田結構細かいんだね。 あたし野菜の切り方なんて気にしたことないよ。 「……あ…あたしが作ってみたの!!」 「え?…誰って?」 「…あたし」 沖田は目を丸くしてあたしとお粥を交互に見た。
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