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「いや、沖田ってちゃんとお礼とか言える子だったんだなぁって思って!」
「…お前の俺への印象はどうなってんだよ」
「秘密ーっ」
あたしはクスッと笑って、沖田の稽古の邪魔にならないよう出ていこうとした。
「あ…里紅」
「ん?」
「…もし暇だったら……お前の日々の鍛練の成果、見てやってもいいけど」
「ほんと!?」
沖田、あたしの相手してくれるの!?
ちなみにね、沖田剣術になると鬼に変貌して熱血指導を始めるんだけど
隊士の一部の人たちはそんな沖田に憧れがあって、みんな沖田に指導してもらいたがるの。
だからあたしはいつも沖田と離れたところで永倉さんとか山崎さんと一緒にやってるんだ。
沖田に剣術みてもらうには予約がいるみたいだし。
それが今タダで出来るかも!!
「…今なら見てやらんこともねぇ。早く着替えてこい」
「えーいいよこのままで!」
それに袴得意じゃないし!
あれ本来男性が着るやつなんでしょ?
「馬鹿か。そんな着物で動けるわけねぇだろ」
「こうやって捲し上げれば…」
あたしは沖田の前で着物の裾を膝の少し上まで持ち上げた。
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