第12章 The flower of a night sky

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ムッとしたあたしは視界の端に明らかに雰囲気の暗い永倉さんを見つけた。 あぁ…そっか…。 大好きな土方さんが女の人とイチャついてるところなんて見たくないよね。 「永倉さん元気だして!」 「里紅……僕泣きたい!」 「泣け泣け! 今回だけ特別あたしの胸を貸してやろう!」 あたしは永倉さんに向かってバッと手を広げる。 「うわ里紅太っ腹!!」 「おうよー! 一応くびれてるけどね!」 「うわーん!」 ガバッと飛びついてきた永倉さんをあたしは踏ん張って受け止めてあげた。 弟みたいで放っておけない!! …あたし弟いないけどね。 「うおっ! いいなー新八! 里紅に抱きしめてもらいやがって!」 それを見て声をあげたのはいつも元気な原田さん。 なんかお祭りが似合うね! 「左之助が抱きついたら それこそ訴えられるよ」 「羨ましいなこのやろう!! なぁ里紅、なんで新八はよくて俺はだめなんだ?」 「えー…なんででしょう(笑)」 あたしはなんだかんだこの状況の中で楽しんでいた。
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