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「…きっちり二列に並んで歩いてください その辺の方々」
いきなり響いた低く恐ろしい声にあたしたちは肩をビクつかせた。
前方にはこちらを睨む沖田組長が…。
「ほら里紅と新八!! 二列だって二列!」
「「はい!」」
原田さんに言われてあたしと永倉さんはキビキビとした動きで定位置に戻った。
まさに鶴の一声…。
「…珍しく苛ついてるね総司」
「…そんなこと…」
「里紅が他の男と楽しそうにしてるのはやっぱり嫌なんだ?」
「なっ!? 別にそんなんじゃ…! からかわないでくださいよ近藤さん…」
「ふふ」
「?」
列の先頭で沖田と近藤さんが何か話している。
近藤さんはニコニコと笑い、沖田は何故か少し顔を赤らめてて…。
変なの!
あたしはまだ少し明るい空を見上げた。
江戸の花火…か!
楽しみだな♪
るんとした気分であたしは歩みを進めた。
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