第2章 Real

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「いいよ。君が来世に戻るまで 里紅の面倒は新撰組がみよう」 「え…」 「もとはといえば総司が拾ったんだしね。侍は筋は通すよ」 温かく微笑む局長に あたしは少しだけ安心した。 「じゃあ近藤さん! 里紅の世話は俺に任せてよ♪」 「ダメ。全ての意味で危ないから」 「えぇぇ!」 即立候補した土方さんを近藤さんは素早く却下した。 「総司も丞も、異論はないよね?」 「はい!」 「……近藤さんがそう言うなら…」 山崎さんはあんなに嬉しそうに笑ってるのに なんでこう沖田さんは仏頂面なんだろう。 ムカつく!! 「でも里紅。1つ条件付き」 「何ですか…?」 「君の力を貸してほしい」 突然真面目な顔になった局長。 いや…あたし力をお貸しできるほどの力ないですよ? つい体を強ばらせるあたし。 「コイツに何を求めてるんですか?」 “コイツ”を絶対強調した沖田さん。 コイツ呼ばわりされたため あたしは沖田さんを一瞬睨んだ。
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