第2章 Real

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「じゃ始めようか俺たちも。はいどうぞ」 「あ…ありがとうございます」 土方さんが差し出した竹刀をあたしはぎこちなく受け取った。 「まず竹刀の握りかた。右手はこうして…」 「ぅえ…?」 すると土方さんはあたしの手に自分の手を重ねた。 そして体も…かなり密着させてる…。 「そうそう。で、腕は伸ばして…」 あの…なんかどさくさに紛れて後ろから抱きしめるみたいな感じになってない? 「里紅筋いいじゃん」 「ぇ…//」 ち…近くで見ると土方さん凄くカッコいい…。 ヤバイ!! 心臓ドキドキしはじめた…! 「構えはこれで大丈夫」 「…はいっ!」 ダメ!! ドキドキしてる場合じゃない!! 「クス……里紅体かたいよ? 緊張してる?」 「ええっ!?」 「それとも…」 「ふっ…!?」 土方さんは突然あたしに向き直り そっと髪に触れた。 「俺に惚れちゃった?」 ドキン…💓!! どきん!? 今どきんっつったあたしの心臓!? な…こんなチャラそうな男に…!? でもカッコいいのは確かで……。 でもでもっ!!
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