第1章 …落ちた

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あたしはとっくに食べ終えたアイスキャンディの棒をくわえたまま空を見上げた。 …受験勉強なんて…する気になれない…。 あたしは重い体を立ち上がらせた。 「みゃー…」 「…ん?」 …今…何か聞こえたような…。 「みゃー」 やっぱり! 猫の鳴き声が聞こえる。 「みゃー! みゃー!」 尚も鳴き止まないため あたしは不思議に思い縁側から庭に出た。 縁側の下、バケツの中、草の中…。 色々覗いてみるが猫の姿は見えない。 なんだかト○ロを探してるみたい! そしてあたしはふと、草の生い茂る井戸が目に止まった。 今は使われていない井戸…。 小さい頃は落ちないようにってしつこく言われた。 まさかあんな所に…と思いながら草を掻き分け井戸の中を覗いてみた。
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