第3章 ドキマギどっきゅん!

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―… 「結構迷路みたいなんですね」 あたしは商店街の間の細くて暗い道を3人と歩いていた。 抜け道を通った方が早いからって。 「そうだね…でももうすぐさ。…ほら、ついた」 「?」 ついたって… ただの行き止まりじゃん? あたしが不思議に思っていると背中をドンと押された。 後ろを振り向くと3人はちょうど刀を抜いていて…。 …まさか騙されたのあたし? えー…武士って清き明き心を持った潔さの塊じゃないの!? 「ちょっと…悪い冗談止めてよ。あたし刀持ってないのに…」 「悪いが俺たちのいう通りにしてもらうぞ」 男の一人はそう言うと乱暴にあたしの腕を掴んだ。 「やだ!! 離して!!」 「静かにしろ!!」 「っ!」 刀を突きつけられたら黙る他ない。 3人対1人で、しかもあっちは武器ありなんて…。 部が悪いにもほどがある。 どうしよう…!! 「今回は楽勝でしたね。コイツは高く売れるんじゃないですか?」 「あぁ…相手によっちゃ30万も軽く超えるだろうよ」 おい…これはまずいぞ。 多分あたし…奴隷として売られる!! 奴隷なんて外国の話だと思ってたけど、公になってないだけで日本でも人身売買は行われていたんだ…。
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