第3章 ドキマギどっきゅん!

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「土方さん…相手の人があたしを物凄く睨んでるんで早くあっちへ行ってください」 「あぁ…そういやそうだった。 桜子ちゃーん! 悪いんだけどやっぱまた今度ね♪」 えぇぇ!! か…軽すぎる!! 「酷いわ土方さん!! もうこれっきりですから!!」 そう言って女の人は店から出ていってしまった。 「そんなこと言っても俺に惚れてるくせに…」 「どんだけ自意識過剰なんですか。少しは傷ついたほうがいいですよ」 「ん? なかなか毒舌だね~里紅ちゃんは♪」 そんなことを言いながら土方さんはあたしに近寄ってくる。 都合いいときだけちゃん付けしないでよ! 「あれ…腕どうしたの?」 土方さんはあたしの腕に結ばれている布に気がついたらしい。 「ちょっと…襲われまして…」 「え!?」 「誰か分からないけどイイ人に助けてもらって…」 「やっぱり一人じゃ危険だね…。これからは俺が里紅を守るから大丈夫だよ!」 「あはは…ありがとうございます…」 あたしはてかてかと輝くみたらし団子を1つ食べた。 「ん~美味しい!! みたらし団子って昔から変わらずこの美味しさなんだ!」 「団子は未来にもあるの?」 「はい! 和菓子はたくさんあります!」 「へぇ…」 美味しく食べているあたしを土方さんはジッと見つめている。
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