第19章 最後の思い出に

19/42
前へ
/503ページ
次へ
「…」 内容に目を通した瞬間あたしの顔が強ばる。 そこには 夜橋の下に一人で来て欲しいと書かれていた。 その時真実を話すと…。 真実って何? あの人はやっぱり……。 あたしは紙を懐の奥にしまいホウキを持って歩き出す。 …行くしかないか。 ―夜… 夕飯を食べ終わったあとあたしは一人部屋で武器をいじっていた。 小刀は持ってたほうがいいよね。 あと手裏剣も少し持っていこ。 ん?どこからもらってきたって? 武器庫から勝手に借りてきた! 他にも色々と床に並べどれを持っていくかしばし検討中。 榊原さんがどんな人か分からない限り油断はできない。 「里紅」 すると突然部屋の襖が開き沖田が顔を覗かせた。 「…なにしてんだよ。そんな物騒なもん広げて…」 「あー…ちょっとね! 武器の観賞…みたいな?」 「武器の観賞なんて聞いたことねぇけど…」 呆れたように目を細めた沖田の手にお風呂で使う木の桶があった。 …これからお風呂かな。 「そろそろ行くぞ。里紅も準備しろ」 「え………何の?」 …まさかお風呂…!?
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!

702人が本棚に入れています
本棚に追加