第19章 最後の思い出に

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急いで用意をして表へ行くと お馴染みのメンバーが揃っていた。 「遅いよ里紅ー!」 「ごめんなさい手間取っちゃって…」 「早く行こ!」 あたしは永倉さんに手を引かれてみんなより先に歩き出した。 後ろから沖田、土方さん、近藤さん、山崎さん、藤堂さん、原田さん、斎藤さんが会話を交わしながら歩いてくる。 「でもなんで急に銭湯…?」 あたしが永倉さんと肩を並べながら尋ねる。 永倉さんはにっこり笑ってこたえた。 「僕が提案したんだ。みんなの仲を深めようと思って!」 「十分仲いいと思いますが…」 「仲良くなるためには 裸のお付き合いが大事なの!」 「ふーん…」 裸のお付き合い…ね…。 てかこんなにたくさんのイケメンが銭湯にいたらビックリして倒れちゃうよ。 「ねぇ永倉さん…」 「ん? 何?」 あたしは後ろの土方さんをちらりと確認しながらコソッと告げた。 「…土方さん女に付きまとわれてる…みたいだよ」 「あー…知ってるよ。愚痴聞いたことあるし…」 「…いいの?」 あたしが永倉さんの顔を覗くと寂しそうに微笑んだ。
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