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「いっ…!」
「あぁ…ごめんね」
あれから数日。
腕の傷も少しずつ良くなってきたけど まだやっぱり血が出ます。
なので今山崎さんに消毒してもらってます。
「これ…痕に残っちゃうかな」
「このくらいなら綺麗に消えますよ」
「ほんと!? よかったー!」
山崎さんはあたしにニコリと笑いかけたが、手当てが終わるとため息をついた。
「どうしたんですか?」
「副長がまたどっか行っちゃって…」
あらー…。
ダメだなあの人。
「結局いつも俺が大変な目に合うんですよ」
「…ご苦労様です」
「里紅ちゃんも気を付けてね。副長の言葉に惑わされちゃダメだよ!」
これはもう悪魔みたいな扱いだね。土方さん。
「はい! あ、それより沖田どこにいるか知りませんか? アイツ毎朝姿を消すんですよ。それで朝ごはんの時にはひょっこり帰ってきてて…」
「あぁ、それなら稽古場だよ。沖田組長は暇さえあれば剣術に磨きをかけてるから」
アイツ真面目だな…。
まぁ見るからに堅物だよね。
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