第4章 Brain which should be loved!!

3/24
前へ
/503ページ
次へ
「副長も少しは隊長を見習ってほしいよ」 「あはは! 二人って正反対な性格ですよね!」 まさか歴史上の偉人があんな性格だったなんて…。 現代の人が知ったら大騒ぎだね! あたしは山崎さんと別れ 稽古場へ向かった。 そーっと中を覗いてみると、山崎さんの言った通り沖田が一人で素振りをしていた。 “斬り込み隊長”って 努力の塊なんだな…。 黙々と汗を流す沖田を見てそう思った。 「沖田」 「! …なんだお前か。何の用だ」 沖田は腕で額の汗を拭った。 「うん。さっき近藤さんがね、後で沖田と一緒に部屋に来てほしいって」 「分かった。すぐ着替えてくる」 そう言うと沖田はあたしの横を通り稽古場を出ようとしたが すぐ手前で立ち止まりあたしを見た。 「? 何?」 「…お前いつから俺を呼び捨てに出来る立場になった」 あぁ…。 「あたしが沖田を床に叩きつけた時から」 「ふざけんな! 下っぱの下っぱの分際で…」 「いいじゃん別に。同い年なんだし」 …そう。 あたしも沖田も同じ18歳なんだ。 沖田のほうが年上に見えるけどね。
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!

701人が本棚に入れています
本棚に追加