第1章 …落ちた

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―――ザバァ!!! 「ゲホッ!! ゲホッ!!」 あたしは力一杯腕を引っ張られ水中から脱出した。 地面に倒れこみながら酸素を吸い込む。 う…助かった…。 誰だか分かんないけど… 「ありがと…う…?」 「……」 あたしの語尾が疑問形だったのにはちゃーんと訳があるの。 見上げた先に見えた人物は黒髪の今時風な男。 なのに服装は袴だった。 そして腰には竹刀らしきものが…。 あの…お葬式に来るのに何故竹刀を? しかも若いのにわざわざ袴? 学校の制服でいいじゃん! あたしは頭の中でつっこむ。 男はあたしがそう考えている間 無言であたしを見つめていた。 …コイツ人形か? そしてあたしはようやく気がついた。 ここ…
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