第6章 Preparedness to die

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「山崎っ!! お前監察の分際で女作るたぁいいご身分だな…」 「ふ、副長…!?」 「里紅を俺に渡しなさい!」 土方さーん。 あたしは物じゃありませんよー。 「土方さん! これ以上あたしにセクハラしたら訴えますよ!!」 あたしは山崎さんの背中に隠れながら土方さんに向かって叫んだ。 「山崎ーっ!! 里紅から離れろゴラぁー!」 「俺じゃなくて里紅ちゃんが…っ! うわぁぁあ!!」 罪のない山崎さんに襲いかかろうとする土方さん。 「……朝っぱらからアンタらは何してんですか…」 「……」 その時真っ黒いオーラを纏った沖田が恐ろしい声を発した。 それを聞いて固まるあたしたち。 新撰組暗黙のルール。 沖田は怒らせてはいけません。 「さーて仕事すっかなぁ…。山崎! 新八! …行くぞ!」 「はい!!」 「え!?」 ちょい待った!! 土方さん、そこはあたしも連れて行きなさい!! と、いう前にさっさと去っていってしまった。 …怖くて後ろを振り向けません。
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