第6章 Preparedness to die

5/23
前へ
/503ページ
次へ
―昼過ぎ… 突然局長の収集がかかり 土方さん、山崎さん、斎藤さん、原田さん、永倉さん、沖田、ついでにあたしが局長室へ。 何かあったのかな? 「仕事中に悪いね。実は今巷で噂の辻斬りのことでちょっとね…」 あ、瓦版にもあったやつだ。 「え…辻斬りは俺たちの管轄じゃないぜ局長」 原田さんの言葉に頷く永倉さん。 「それが困ったことに俺たちに回ってきたんだよ」 「えー面倒…」 「まぁそう言うなよ新八! これにはちょっと怪しい気配がしてるんだ」 「まじですか!! じゃあ僕たちの出番ですね!」 やる気十分な感じの永倉さん。 ちょっと! 今面倒とかいったくせに 土方さんの一言でクルッと態度変えすぎでしょ!! 「ところで、怪しいって何がですか」 山崎さんが冷静に尋ねる。 それに土方さんが口を開いて説明をし始めた。 「最近噂になってる辻斬り共の人数だよ。一回に約30人くらいいるらしい」 「30!?」 そんな数に囲まれちゃお終いだよ…。 …あれ。 でも…。 「そんなに大勢いたら 試し斬りなんてできなくないですか…?」 「そ。里紅の言うとおり」 近藤さんはにこりと笑って話を続ける。 「恐らくだけど 辻斬りの集団は組織化してきていると考えられる。このまま放置しておくと いずれは反幕府組織になりかねない。怪しい根は幼いうちに抜いておきたいわけだよ」 「なるほど! で、俺たちの出番ってわけだな!」 原田さんは楽しそうにガハハと笑った。 「でもまだ厄介なことがあるんだよな~」 土方さんは頭を掻きながらうーんと唸る。 「厄介って何ですか?」 永倉さんが首をコテンと傾け上目遣いで尋ねた。 まぁーまるで子猫のよう…。
/503ページ

最初のコメントを投稿しよう!

701人が本棚に入れています
本棚に追加