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―…
日が暮れて気温が下がり辺りは暗くなった。
いつもとは違って一際明るい屯所前。
局長に土方さん、斎藤さんなど、先ほど局長室に集められたら人たちが提灯を持って立っている。
「じゃあ気をつけて行ってらっしゃい」
近藤さんに見送られ 隊士たちはそれぞれ見回りに出発した。
ちなみに隊の振り分けは
沖田率いる一番隊+永倉さん率いる隊+土方さん+あたし
と
原田さん率いる隊+斎藤さん率いる隊+山崎さん。
これで市中を見回るらしいです。
集団でぞろぞろと歩き始めた訳ですが あたしには気になることが…。
「ねぇ…あたしにはその水色のギザギザ模様の羽織りないの?」
「あるわけねぇだろ下っぱ」
下っぱ…下っぱ…下っぱ…下っ…。
沖田の声が頭の中でエコーのように繰り返す。
あたしまた木刀だし!!
あたしもちゃんとした刀がいい…。
その誠の羽織り着たい!!
「こら総司! そんなこと言ったら里紅がかわいそうだろ!」
「なんで土方さんはいつもコイツをかばうんですか…」
沖田と土方さんがわぁわぁ言い合っている時 永倉さんがあたしに話しかけてきた。
「里紅は実際 誰が好きなの?」
「…はい!?」
何故いきなりそんな話!?
「あーやっぱり待った! 僕の予想だとぉ…」
「永倉さん、あたし好きな人が新撰組にいるなんて言ってませんけど…」
「実は局長でしょ!!」
楽しそうな顔でビシッと指を指した永倉さん。
あの、あたしの発言無視ですか??
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