第6章 Preparedness to die

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「1人であの人数を!? 無理だよそんなの!! 体力だってもう…!」 「仕方ないだろ! 局長が危険なんだ!!」 仕方ない…!? あたしは永倉さんの腕を振り払った。 「里紅!?」 「このままじゃ沖田が死んじゃう!! お願い今すぐ戻ろう!?」 あたしじゃ戦力にならない…。 だから永倉さんお願い!! 「里紅! 土方さんの命令だよ!?」 「じゃあ沖田を見殺しにするの!?」 「里紅!!!」 「土方さん…」 その時あたしの目の前に土方さんがやってきてあたしを見据えた。 「里紅の気持ちは分かる。でも俺たちは必ず局長を護らなきゃいけない」 「命に優劣をつけるの!?」 「そうじゃない!! だがあの人がやられれば俺たちは終わりなんだ!! だから少しの犠牲は仕方ない…!!」 「!」 また…仕方ない…? あたしは土方さんの着物の襟を掴んだ。 「仕方なくない!! 犠牲なんて出しちゃダメなの!!」 「り、里紅…」 1人だって欠けちゃいけない。 局長も沖田も、ちゃんと生きて会いたいの!! 見捨てるなんてできない!! 「あたしが沖田を護る!」 「お、おい!!」 あたしは木刀を握りしめて沖田のもとへ走り出した。
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