お題「トルコ、深紅、クリスマス」

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ぱか、と箱を開いてみると、そこにはクレヨンのように鮮やかな青をした石があった。 「ヾ々〆$℃¥∞*§%!!!」 「あっはっはっは!おま、慌てすぎ!」 混乱して言葉にならない音を発す私の前で、彼は笑い転げている。 「大事なお前のおみやげなのに、安いもので済ますかよ。そっちが本命。理解した?」 「うん理解。でもそのさりげなくデレを混ぜてくるの反則」 ―――大事なお前 顔がかーっと熱くなる。私はすぐ顔が赤くなるので、俯いてバレないようにする。 もしバレたらお酒のせいにしよう。 「これ、ネックレス?」 「うん。お前、石が好きだろ。ちゃんと証明書付きだぜー」 得意げに小さな封筒を滑らせてくる彼。 私はトルコ語など分からないが、このネックレスの写真と一緒にお店、鑑定者の名前、日付が書かれているのは見て取れた。 「お前、言ってただろ。『パワーストーンの店で安く売ってるトルコ石は染色されたもので、中は真っ白なんだよ』って。それをガイドさんに話したら、『ただの【トルコの石】ですね』って笑ってた」 そのガイドさんに言ったんだろうか。 このネックレスは、そう教えてくれた恋人へのプレゼントだと。
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