深海少年

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悲しみの海に沈んだ俺 笑顔作るのも億劫 このままどこまでも落ちていき 誰も気づかなきゃいいのにな どこで笑い 何を言えば? ふと差し込む一筋の光 手を伸ばせば届きそうだけど 霧に包まれて 見失った あれは一体何だったんだろ 暖かくて 眩しかったの サッカー部で見かけたピンクの髪 嘘つきは誰? 深海少年 まだまだ沈む 自分の心に閉じこもる 深海少年 だけど知りたい 心惹かれる あの人を見つけたから 俺を迎えてくれた仲間達 なのにあの人と話せない ピンクの髪 風に靡かせて 走るあなたは綺麗でした そしてまた光は降り注ぐ 見とれていたら 目があった 気付いてこっちに近付くあなたに 嘘つきな俺… 深海少年 わざわざ沈む 暗闇の最中に赤い頬 深海少年 本当の笑顔を 見せる 勇気黒い彼がまだ許さない こんなに彼を傷つけてしまった 笑顔も貼り付く仮面になった 誰にも合わせる顔なんて無いよ もう触らないでくれ! 声にならない気持ちが溢れて零れた 次の瞬間君が突然 姿を消した 心配性の 彼は焦る 霧があの人を隠し一人きり 深海少年 喉から叫ぶ 「ほらね、君も本当の自分隠してた」 深海少年 抱き締められる 唄う祝福のマリンスノー 深海少年 やっと笑えた 心惹かれるあの人を見つけたから この海を出て今…駆けだすよ
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