◇あの日あの時 1

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  シグルドが養豚場より連れてきたミニブタの赤ちゃんを、RIVIROで買うために、アレウスに電話をかけた。 4回目のコールが鳴り終わろうとする時。 『もしもし、どうした?』 アレウスが電話に出た。 「お疲れ様です、アレウス様。 今お時間よろしいですか?」 『おう、飯食った後で一服中だったんだ。 なんだ?』 「そうですか。 では、失礼して…アレウス様のお許しを頂きたい事がありまして」 『俺の許し?』 こうしてRIVIRO不動のエース、シグルドの直談判が開始された。 「はい。 実はミニブタの子豚を拾いまして、RIVIROで飼っても良いですか?」 『はぁ!? 今何つった?!』 「ミニブタの子豚を拾ったのでRIVIROで飼っても良いですか?」 『お前、ザトウクジラの次はミニブタか! ダメだダメだ! どこの部隊で、しかも上層部でミニブタを飼ってる部隊がいるんだよ、絶対にダメだ!』 「ご安心下さい。 ちゃんと自分が面倒を見ますので、アレウス様達のお手は煩わせません」 受話器の向こう側から大きな溜め息が漏れる。 『あのな、シグルド。 そのミニブタが居た場所にちゃんと返して来てやれ、母豚が心配しているだろ』 「この子の親にも許可を貰いました。 それに、失礼ながらこの子の名前はピットです」  
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