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「まぁ資本的に言えばジンの言うことも最もなんだけど、今日はやめておいた方が得策だと思うよ」
キュイラスさんがやんわりと言葉を繋げた。
「はぁ? なんでだよ」
「セレスから連絡があってね、貯水量の関係で夜の7時半くらいからウォッドアイランド中心に雨を降らすそうなんだ。 島にも連絡回したし、ドンピシャだから今日は止めておこう」
あ、だからキュイラスさんは都合って言ってたんだ…貯水量が関係してたら仕方がないし…。
「ね…ねぇ、アレウス」
気まずいけれど私は一歩前に歩み出た。
不機嫌なアレウスの強い眼差しが突き刺さる。
「島の皆さんの為にも今回は我慢しよう? 代わりに私がアレウスの好きな物たくさん作るから」
「俺はお前に休んで貰う為に提案したんだぞ? お前が作るんなら意味はねぇ」
え?それって…どう言うこと?
「なるほどね。 ならアレウスの考えを生かして楓ちゃんに休んで貰うとして」
「食堂でお肉パーティーでぇす」
「アレウス、これなら妥協してくれるかな?」
若干拗ねた様子だけど納得出来る理由は見つかったみたいでアレウスは静かに頷いた。
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