◆例えば、それが…

7/8
前へ
/66ページ
次へ
  「あぁ、止めてたけど、RIVIROも落ち着いて来たし? ピアノをまた始めようと思って」 親友が…そのカゴを打ち壊し、男は外の世界に飛び立ちました。 「へぇ? んじゃ、久し振りに聴かせてくれよ、お前のピアノは好きだったから聴きたい」 外の世界は危険と隣り合わせでしたが、男は何とか生き抜き、あの時とは打って変わった日常を送っています。 「…ブランクで他人に聴かせられるレベルじゃないよ…」 たまに、あの時の悪い癖が出ることもあるようですが…。 「他人なんて冷たい事を言うな、お前と俺は双子みてぇなモンだ」 昔より眩い輝きを放つ親友の言葉に、常に上を向いていられるようです。 親友の輝きより、眩しい輝きを放つ存在が現れたからでしょうか? 「アレウスとキュイラスさんが双子か…なら私はキュイラスさんの妹?」 「キュイラスより、俺のが生まれたの早いぜ?」 「歳の話なの!」 それは、親友の大切な人。 「楓ちゃんが妹なら歓迎するけど、アレウスと兄弟か…悩むなぁ」 RIVIROの太陽。 そう密かに呼ばれる彼女。  
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

620人が本棚に入れています
本棚に追加