平成24年10月9日

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その日は、三連休明けの火曜日、ついでにテスト一週間前という忌々しいオマケの付く日であった。 しかし普段の日々とは何の変わりもなく、只々時間が過ぎ行く日であった。 その日、テスト一週間前の副作用により、昼過ぎごろに帰宅。 いつもノー勉極めていたが、今回ばかりはそういう訳にはいかず(裏には特殊な闇取引があるため)テスト勉強しようとするものの、惰性で流れ、そして気付けば23:00まで30分となっていた。 俺はせめて単語三つ位は覚えるかとノートを開き、勉強し始めた。 思えばこの頃から、いや、もう何年も、この家に引っ越してきた頃から、こいつは狙っていたのかもしれなかった。 そいつは常に人目を避けて、隠れ、潜んで、ただ獲物を得る機会を伺っていたのだ。 何日も、何年も。 しかし、珍しく勉強していた俺がそんな事を気に留めるはずもなく、そろそろ自室に移って勉強しよう、と思い立ち、荷物を纏めて二階へ向かった。
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