夏のおわり

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あつさの残る9月。 友達のしゅーくんの 水遊びやろっかって言葉に 俺は反射的にうなずいた。 あついし。 水遊びとか楽しそうだし。 S「じゃ、このホース   使っちゃおっか」 そう言ってしゅーくんが つかんだのは中庭の蛇口に つながれたままのホース。 O「ふふ、せんせーに   ばれたら怒られるね」 S「とか言って悟くん   ワクワクしてるくせに」 さすが、しゅーくん。 おいらのこと よく分かってる。 いくよって言葉をきいた瞬間 思っきりひねられた蛇口に ホースから水が いきおいよく、とびだす。 O「う、わっ」 あまりの冷たさに おもわず声をだせば。 S「ははっ、びしょ濡れに   してやるーっ」 ふざけながら 向けられたホース口。 思っきり水がかかって 気が付いたら全身びしょ濡れ。 O「ちょ‥‥、しゅーくんっ」 笑いながら、ぬれた髪を 手でかきあげる。 制服のシャツが 張り付いてくるけど やっぱ、きもちいや。 S「あはは、悟くん   びしょびしょ!」 O「やったな、こんにゃろお」 俺は、かけだして お腹をかかえて笑ってる しゅーくんのスキを見て ホースを奪った。 指で半分だけホース口を 小さくすれば勢いを まして、とびでる水。 S「おわっ、つめてー!」 あっという間に しゅーくんも びしょ濡れになった。  
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