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O「はは、しゅーくん
びしょびしょっ」
S「‥‥もっかい
かけてやる!」
そういって奪いかえそうと
走ってくるから。
O「ぅ、わ、くんなばかっ」
慌てて、おいらも距離をとる。
奪って、奪いかえされて。
逃げて、追いかけて。
おいら達はせんせーや
学校のことも忘れて
ただ水で遊んだ。
楽しくて、きもちくて。
自然とあがるテンション。
時間に気がついたのは
5時のチャイム音で。
O「え、もうそんな時間?」
S「1時間も水遊びとか…
子供すぎるだろ、俺ら」
その言葉に笑いが
とまんなくなった。
やっぱ楽しいや。
しゅーくんといると。
ほんとに最高の友達だよ。
O「あーあ、ずぶ濡れ」
プールに飛び込んだみたい。
まぁ、体育着があるけど。
じゃなかったら
水遊びなんてしてない。
すると、ふわっと肩に
柔らかなタオルがかかって。
振り向いてみれば
正体はしゅーくん。
S「かけといた方がいいよ」
O「え、でも…」
これ、しゅーくんの
タオルだし‥‥。
O「しゅーくんが
使ったほうが‥‥」
そう言ってタオルを
取ろうとすれば手が重なって。
S「いや、危ないから駄目」
O「あぶない‥‥?」
聞き返せば、とたんに
手で口を軽くふさぐ。
その表情は、やばいって
思ってる顔。
O「なにが危ないの?」
S「や、だからその‥‥
風邪、ひくかもだし!」
かぜぇ‥‥?
O「そんなの、しゅーくん
だって一緒でしょ?」
S「や、俺は体強いから!」
そう言って完全拒否を
してくる、しゅーくんに。
O「…ふん、分かった」
おいらは諦めることにした。
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