キャンディ

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キャンディ

孤独と言う名の味わいを ひとつの結論と言う形に 固めてみたら噛み砕かれて 味わいもせずに飲み込んだ ベイクドショコラの苦味より もう少しだけ残酷になるように 愛情や魂をそこから抜き出して わざと性格も悪くしてさ 星屑の香りや味覚は 中枢に何をもたらすのだろう 焼け焦げたトーストを噛むように 寂しさが涙を溢させて 一片 雫 片想い 初冬 榊 暮の宵 いちごの味がとろけているよ 中枢にピンクが広がっていく 味わい深く濃厚でいて 一度きりではわからない 滴るあま味を 喜びの味わいを 喉奥で味わうのだ もっとキャンディがほしいよ 気が狂いそうな舌触りと 握手したような照れ臭さを ブレンドしたら笑われて 包み紙のように抱き締められた キャンディのせいだ きっとそう
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