パパ・ママからのmail、新たなる試練

2/2
前へ
/17ページ
次へ
焼け落ちた玄関ドアをまたぐ。部屋に入ったが見覚えがあるのだかそうでないかわからない。それぐらい火がまわっている。下の階は壁やカーテンなどほぼやられている。ということは二階か?階段を登る。ひどく煙たい。煤が時々舞い上がり肩や頭に落ちた。 「雄一君!!!!!!!!」 自室らしきほうへ叫ぶ。けれども反応は無い。 「開けるよ…」 ドアノブは冷えていた。内部はクリスタルの彫刻が無数にあり大半は動物や船だ。意外と高尚な趣味には驚きを隠せなかった。振り返るとドアに火が付いている。知らないうちにここまで来ていたのか。突破すると階段へ戻ってきたが…。 「どうだい、だまされる気分は?」 ―――どこからか声が聞こえる。 「この家に雄一はいない!!!!ついにここまでだねぇチャージマン研」 階段の前には赤い等身大の炎が床から燃え上がっている。ここを通るには一時的に体を焼かれるしかない。 「負けるもんか」 しかし煙が充満し息を吸い込むことが出来ない。 「チャージングGO!!!!!」 窓の隙間から光を取り込みチャージマンに変身する。そして飛び込んだ。身体に火が伝わる。―――痛い。通過後も足から頭まで火は燃えていた。洗面所と思われる所に入ると、風呂の水に身体を浸からせた。 「でも何でこんな濁ってんだろ」 戸外に出る。朽ち果てた看板が草の間から見えていた。 <入居者募集中> パパとママからのmallが届いた。 <もうす変えるから> ―――誤字?どうしたんだろう。 そしてキャロンとバリカンも <足他パパと真間と一矢かえ> ―――暗号?意味がわからない。 ますます不安を覚えた。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加