15人が本棚に入れています
本棚に追加
一人暮らしとか凄いなぁ。
私には絶対出来ないよ…。
…じゃなくて。
「なんでこっちに帰ってきたの?
おばさん達は?」
私が聞くと、
彼女はやっぱり何て事ないように、
『んー…、夜に会いたくて』
とか言ってくるから本当にやられた。
私は電話中なのも忘れて、
呆然としてしまった。
『夜ー?』
きーちゃんの暢気な声が受話器越しに聞こえて我に返る。
同時にふと何かを諦めた。
もう、この人に何を言っても無駄なんだろうなぁ。
★
それから他愛の無いことを話して、
私は今週末にきーちゃん家に泊まることになった。
いや、楽しみではあるんだけど、
ちょっと怖いな。
クロも誘っていいか、
明日、学校で聞いてみようかな。
とりあえずお母さんに週末の予定にOKを貰い、
私はベッドに横になった。
今日は濃い一日だったなぁ。
もう眠ろうと目を閉じたらきーちゃんの顔を思い出した。
三年の間にすごく可愛くなってた。
でも、ハグ魔だったり、
外見の割に子供っぽかったり、
行動力がすごかったり、
何も変わってないなぁ。
また、仲良くなれたら嬉しいなぁ。
そう思いながら私は目を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!