15人が本棚に入れています
本棚に追加
そして誰もが息を飲んだ。
それは驚愕だったり、感嘆だったり、
人それぞれだったけど。
「……綺麗…」
と誰かが思わず零した声が聞こえた。
高い身長に細身の身体、
顔は小さくて、すごく整っている。
目は大きいけど、少し眠そうに瞼を半分閉じているのが可愛い。
そんな静寂の中、
教室に入ってきた彼女は綺麗に微笑んだ。
「だいたいの人は初めてまして。
神代 輝刹です。
久しぶりだね、夜」
そしてふにゃっと笑った彼女に、
私は、何も言えずに口をパクパクさせてしまった。
そしてそんな静寂も長くは続かなくて、
教室中が騒ぎ始めてしまった。
彼女は急に騒がしくなったからか、
かなり驚いた顔をしている。
私は、ただ、
「きーちゃんだー…」
と呟くしかなかった。
最初のコメントを投稿しよう!