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もったいつけるように視線を外し、外部の映像を映し出す数々のモニターパネルのうち、後方を担当するものを示しながら言う。
「それに、お前達は忘れているようだが我々には頼れる護衛がついているだろう?」
示されたモニターには、人型のロボットのようなものが映し出されていた。
「そういえばそうでしたね…………」
「あ…………ナチュラルに忘れてました…………」
すると人型のそれは少し身じろぎすると、接近し、その手を艦に触れさせた。
『なかなかヒドいですね。皆さん』
集音マイクが音を拾い、スピーカーから若い男の声が聞こえた。接触通信だ。
「すまん、すまん。緊張していてな」
「まぁ、確かにあんたがいれば取り敢えず安心だな」
その姿を確認するやいなや、二人の恐れは霧散したようだった。
『そうは言っても、いきなりシロナガスクジラレベルの大きさだったり、アジの大群みたいのが来たら対処しきれないと思うんで、その時はチャフ撒くか阻害弾乱発して逃げて下さいよ』
やれやれといった口調のその台詞に隊長が応じる。
「分かっているさ。だがお前も危なくなったらにげるんだぞ、機体もそうだが命だってタダじゃないんだ」
『さっきからこの会話、死亡フラグ臭がするんですけど…………』
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