16人が本棚に入れています
本棚に追加
自身の不穏な発言に場が凍りついたのを悟ったのか、ロボットのような装衣を纏った男は、一つ咳払いをし、続けた。
『大丈夫ですよ、なんたって俺とこの水中戦闘用試製水中型MAISW、PM-662Y-J “ザン“は水中戦における実力なら世界二ですから!』
「二ってなんだよおい」
台詞の中に気になるワードが現れ、すかさずレーダー手がツッコミをいれる。
『いやぁ、この前の武山駐屯地と横須賀教育隊が襲撃された時に活躍したパイロットと最新鋭機が有り得ないレベルの強さでしてね……。厚木で、水中での模擬戦やらして貰ったんですが………一撃も入れられずに仮想耐久値削られまくって、結局タイムアップで判定負けでしたけど相手ノーダメですからね、圧倒的ですよ、あれは』
悔しそうに、しかしどこか楽しそうに話す彼に驚きの色を含んだ声が投げかけられる。
「………ちょっと待て、ホーミング系も近接格闘もダメだったのか?」
『だから、一撃も入れられなかったんですって』
「それもう人間技じゃないだろ…………」
最初のコメントを投稿しよう!