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「あっ…すみません。出し物案ですよね?拝見させて頂いても良いですか?」
「あっ…うん。」
と、二年生の先輩は、出し物案の紙を俺に渡した。
「あっ…これはおもしろい案ですね。承認します。」
「今、何て?」
「だから、承認します。」
「ありがとう。」
と、二年生の先輩は、図書館へ行った。
「ゆり?」
「何?りん…」
「俺達の出し物案…どうするか?」
「一応…徹君にチェックして貰う?」
「あっ…零哉は?」
「生徒会室でお茶でも飲んでいるはずよ!?」
「ゆり…生徒会室に入る?寒いなら入るけど…」
「大丈夫だよ?りんと一緒なら?」
ムギュ~っと俺は、悠里乃を抱きしめた。
「俺も居るのを忘れないでよ!?」
っと徹が、言うと階段をかけ上って来る音が聞こえた。
その音は、綾音が二階から上って来る時によく聞こえる。なので今回も、綾音だった。
「悠里乃ちゃん、何しているの!?」
と、綾音が言うと、悠里乃は、俺から離れた。
「あっ…言っちゃった。」
「徹君、何で!?」
「ラブシーンだったのに…」
と、徹は、悔しげな表情を見せた。
「ラブシーン!!私だってまだなのに!!速いよ!!私は、零哉君に返事聞いてないよ」
「聞いてみる?」
「えっ!!何で!!」
「零哉君の事、好きなんでしょ?」
「うん。頑張って聞いてみる!!」
「ファイト!!」
「あのさ。みんなで部屋に戻ろうか?」
と、俺は、言いながら、徹に先輩達の出し物案の紙を渡した。
「うん。戻る。」
ドサッ
俺は、ドサッと音がしたので振り返ったら悠里乃が俺にもたれ掛かった。
「ゆり!!大丈夫かっ!!」
と、俺は、悠里乃に言って悠里乃をひとまず、離して悠里乃のおでこに俺の右手をかざすと熱かった。
「凄い熱じゃねぇか!?綾音ちゃんちょっと手伝って。」
「うん。どうしたら良い?」
「ちょっと、ゆりを支えて。」
と、俺は、綾音ちゃんに言って向いていた方向を向いて中腰になった。
「ゆりを俺におんぶさせるようにして?」
「うん。」
と、綾音ちゃんは、悠里乃を俺におんぶさせるようにした。
「綾音ちゃん、ゆりのカバンの中に出し物案があるから、取ってチェックしといて~。」
「会長は?」
「俺は、ゆりの看病するから。」
「分かった!!」
「んじゃ…俺は、保健室に行ってくる!!」
と、俺は、綾音ちゃんに言って、全速力で、一階にある保健室へ向かった。
‐その道中‐
「り…ん?」
「あっ…起きた?眠ってて。」
「起きてる。私、歩ける…からおんぶしなくても…」
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