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「それは、リボルバーじゃないですか!?」
「静かに…! やっこさんに聞かれたら意味がないぞ」
「すみませんマスター…」
「とりあえず、表に出るんだいいな?」
「はい」
とりあえず私はマスターの言われたとおりに店から出るふりをして外で待機。
丁度山崎もいたので事情を説明。
何か変なスイッチが入ったのか山崎が燃え出す。
「松田さんのいいたいことはわからないですが、今この瞬間俺は事件に遭遇して犯人を捕まえるんですね!」
ガッツポーズをしてさらに山崎が真剣な眼差しで話す。
「俺、この戦いが終わったら松田さん、結婚します。そして暖かい家庭を持ちます!」
「勝手に死亡フラグ立ててくるな。てか俺まだ死にきれないからな!? てかお前は結婚するなんて言ってるが独身だろうが……」
「空気壊さないでくださいよ松田さん!思いっきりダサいです…」
「空気壊してねぇし。勝手に言い出したのお前だろ……。しかもダサいなんて意味わからん」
思わず両手で頭を抱え込んでうなだれてしまう自分がさらに情けなくなり、そのまましゃがんで落ち込んでしまう。
「どうしたんですか松田さん?」
「ちくしょう…どうすればいいんだ俺……」
山崎が頭の上で『?』をいくつも出してこっちを見ている。
正直ここまで落ち込むのは人生で何回目だったけ?
最初は中学の甘い青春か……はは。
二回目も高校最後の甘い青春か……ははははははははははははははは。
心の中で私は発狂しだした。
「松田さん。怖すぎますその顔!!?」
「ははっはははっ!! あっ……。すまん……」
「判ってもらえただけでもいいんですよ松田さん」
山崎が右手を私の左肩におく。
はたから見たらさぞかし痛すぎる光景だろう。
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