プロローグ

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ピピピピピ、と部屋に鳴り響く電子音に耐え兼ねて、重い瞼がようやく開いた。 暗闇の中手探りで遮光カーテンの端を掴むと、気合を入れて一気に引き開ける。 途端に身を襲う陽光に思わず目を閉じるも、今度はすんなりと瞼が上った。 大きく伸びをして眠気を追いやると、まだアラームを止めていなかった事に気づき、停止。 朝である。空は雲一つない快晴、新しい生活の門出に相応しい気持ちのいい朝である。 わたくし斑鳩幸也(いかるがゆきや)は、今日から高校生になる。
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