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でも俺は、知ってたから。
粋がってるけどすげー繊細なヤツだってこと。
仲間や家族思いで女のことになると臆病だってことも。
だから居心地が良かった。
俺も同じようにほんとは弱っちくて、見た目を派手に見せることしか
自分を守るものがないようなものだったから。
翔とは一生親友なんだろうなって思って、
もちろん小学校も中学校も高校も全部一緒だった。
だからあの日・・・翔が倒れた日のこと。
この世の全てを失う・・・そんな気持ちになって怖くなった。
翔がいなくなる。
恐怖に包まれながら祈ったんだ。
神様はきっと俺達の味方でいてくれる。
だけど違った。色んな意味でのやり切れなさに涙が止まらなかった。
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