第1章~空~
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「そういえばさ、君の名前、教えてもらってないよね。」 私も聞こうと思ってた。 「桐山冷華。冷たい華で、冷華。君は?」 「桜田陽。漢字は…太陽の陽。でも、はるって読むの。珍しいだろ!!」 勝ち誇ったように言う君。 「じゃあ、正反対だね。」 「何が?」 「私が冷たくて、君は暖かい。」 「でもさ…冷華は暖かいよ。一緒にいて落ち着くもん。」 …そんなこと言われたのは生まれて初めてだった。
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