†prolog†

2/5
前へ
/22ページ
次へ
ネオンの看板で明るい繁華街。 その薄暗い路地裏に、二人の男がいた。 一人は壁にもたれかかり、もう一人は血が滴るナイフを片手に呆然と佇んでいた。 もたれ掛かっている男は、すでに息がない。酒の勢いで喧嘩になった結果だった。 返り血で血まみれの男は、仕出かしたことで酔いも醒め、証拠や遺体を隠そうと、ダンボールやゴミで覆い始めた。 「ご苦労なことだな。」 ふと、男が声がした方を見るとビル同士の間、かろうじて見える空に一人の少女が浮かんでいた。 宙に浮かぶその少女は、黒く真っ直ぐな髪に黒い服、深い青色の瞳をしていた。手には、鋭く尖り青色のオーラを纏った大きな鎌。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加