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切り裂かれた男が前のめりに倒れかけた時、やっと体が動きとっさに地面に手をつく。
男は斬られた部分に手をやるが、血が手に付くことも無ければ、傷など一切見あたらなかった。
そして同様に、見上げても見渡しても、少女の姿は一切なかった。
しかし、体には少女の鎌による痛みが確かにあった。
「なんだったんだ…一体。」
不思議に思ったが、痛みで動くことが出来ず、男はその場にうずくまり、
翌日、駆けつけた警察により連行されていった。
その場には、ひとひらの黒い羽だけが残された…。
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