W-WOLF 第三十八話 宮廷恋歌

117/122

259人が本棚に入れています
本棚に追加
/1324ページ
「僕、統括と戦った時に説得しようとして、逆に言われちゃったんだ。『シオと握手をさせてみせろ』って。  シオを帝国制圧軍に引き込めないか、サラも統括に相談されたらしいよ。  統括はシオの政治的手腕を評価してるし、和解したいと思ってる。間違いないよ」 「馬鹿な」  それはシオにとって心外なことだった。  寄越した使者から、そんな誠意は微塵も感じられなかった。  だから「統括と直に談義してほしい」と言われた際も相手にしなかったのだ。 「とにかく落ち着いて聞いてよ、シオ」  動揺を見透かされたシオは、寝返りを打ってミルから完全に顔を隠した。 ーーーーーーーーーーーーーーーimage=488018286.jpg
/1324ページ

最初のコメントを投稿しよう!

259人が本棚に入れています
本棚に追加