W-WOLF 第三十八話 宮廷恋歌

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 やせ細って節が突き出たシオの手をしっかり握ってくれるのは、最近ファーの外交官として正式に就任したばかりの金狼ミルーシェ=カーン。  エターの精鋭だったシオの下で運命に怯え、逃げることばかり考えていた小さな奴隷が、今ではシオに肩を並べて手を差し伸べてくる。  金狼・銀狼伝説の威光などでは決してない。  その成長は、ミル自身の信念と努力によるものだ。  こっちこそ負けちゃいられないな。  シオはよきライバルを得たような心境になった。 ーーーーーーーーーーーーーーー
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