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「しっかしこの席がまた悪いよね~」
歩ちゃんは窓の外をのぞきこむようにして言う。
「窓側一番後ろなんて、どーせ体育のときとかガン見してるんでしょ。」
「ふっ愚問だな。もう授業の内容なんて一切頭に入ってこないよ。てか入るスペースなんかあまってない!!」
「はぁ...」
僕は思わず立ち上がり熱弁する。
そしてそんな僕を見て二度目のため息をついた歩ちゃんがはいたのは
「そんなに三次元でも萌えられるなら自分が桃山とつきあって生BL実現させればいいんでない?」
毒でした。
「はぁ!?考えられない!!」
僕はわざとらしく頭を抱える。
「いくらBLが好きでも僕はノーマル!ってゆうかだいたいBLはきれいでなくちゃ。僕じゃ華がないもん。萌えらんない。」
やっぱり現実世界でないからこそ求めたい美しさ!!見た目も中身も平凡すぎる僕は候補にもあがらない。
「あぁ...僕が恋愛に参加してるのを想像したらテンション下がった...。」
うぅ...とうなりながら机につっぷす。
そんな僕をみて歩ちゃんはちょっとバツ悪そうな顔で笑って言う。
「ごーめーんて。ほらっ別に冗談で言ってみだけだって。だいたいさ、桃山くんにはウワサの君がいるし、ね?」
「歩ちゃん...それ逆効果...桃山くんが女の子とつきあってるなんて...」
「あぁ...もう。」
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