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私は、目の前がグルグル回り始め、その場に座り込んでしまった。
「あんた、お父さんのこと何も訊いてこないから変だと思ってたけど、まさか本気で行方不明だなんて思ってたの?」
母が笑いながら言った。父も画面の中で笑っている。
「バカ! お父さんもお母さんも大ッキライ!」
私は勢い良く立ち上がり、自分の部屋へと閉じこもってしまった。
ベッドの上に座り、呆然と宙を見つめる。この3年間の無駄な努力が走馬灯のように頭の中を駆け巡った。
ふと思い出し、スマフォを取り出して画面を見る。そして思わず笑ってしまった。
これはこれで、いいじゃないか。うん、この3年間、それなりに楽しかったもん。
そこには、警備員の目を盗んで撮った、KARASHIのメンバー、タケジュンが写っており、
大きくはだけた胸元からは、彼の…………。
終
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