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「まぁ、それはそうなのだけれど。けど"彼"を殺してしまったら代わりを探さなきゃいけなくなるでしょう?」
「それは他の奴らの仕事だ。とにかくここでの任務は完了だ」
そう告げて俺は携帯を閉じる。慣れているとはいえ、この空間にいるのはさすがに嫌だった。
現場となったビルから外に出ると、"何でも屋"と書かれたバンが止まっていた。俺はそれに乗り込んで中にある無線に報告する。
「コードナンバー"0"任務完了」
「コードナンバー"0"任務完了」
無機質な機会音が俺のセリフを復唱し、"ボス"へと内線が繋がる。
「ご苦労だったネ」
ヘリウムガスを使用したかのような高い声が聞こえてくる。
「Qから報告は受けているヨ。また殺したそうじゃないカ」
「"対話"が不可能だったんでな」
そう答えると満足そうにボスは言う
「いヤ、君の判断は正しイ。いい仕事をしてくれタ。というわけで次の任務ダ」
"任務"この言葉を初めて聞いたのはいったい何才の時だったろうか。もう覚えていない
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