一話 ~プロローグ~

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一話 ~プロローグ~

その日は抜けるように青く、雲ひとつない空が印象的な日だった。 それでも、その男の周りには暗く重い空気がまとわりついていた。 「おい、ゆうき。ゆうき! どうしたんだよ?」 友也の声でゆうきはハッと我にかえった。 「ああごめん、何?」 そう言いながらゆうきは、さっきまでながめていた校庭に目線をうつす。 少し前までそこにいてこっちを見上げていた黒スーツの男は、もうそこにはいなかった。
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