一話 ~プロローグ~

2/11
前へ
/12ページ
次へ
「今日は学校終わったらいっしょに遊ぶ約束だろ、おぼえてるか?」 「うん、忘れてないよ。帰ったらいつもの空き地集合な」 ともやはにかっと笑うと「ボールはおれがもってくから、一緒にフェイントの練習しようぜ!」と言って走って行った。 ホームルームが終わったあとの教室はがやがやとさわがしく、ゆうきも早めに帰り仕度を終わらせてカバンを肩にかけた。教室からゆうきが出ようとしたとき。 「この教室に”金雀枝(えにしだ)ゆうき”ってやつ、いる?」 おそらく同級生であろう男子がゆうきを探している声が聞こえてきた。
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加